ホーム > 全曲レビュー(索引) > GRAND ILLUSION
GRAND ILLUSION(グランド・イリュージョン)
スウェーデン出身の5人組。ジャンルは北欧メロディアスハードポップ(ロック)が妥当か。1986年に結成された前身のPROMOTIONというバンド時代、さらにはその前身のMARK 5というファンクロックバンド時代を含めるとかなりのベテラン。MARK 5では音源のレコード化はされなかったが、PROMOTIONでは2枚のアルバムを残している。ホーンセクションをフィーチャーするという異色の産業ロックをやっていた。そのときは一部のファンからは評価を受けたが、なかなか人気は出なかった。その後北欧ハード・ポップに路線変更し、バンド名も一新したのがGRAND ILLUSION。当時のメンバーはアンダース・リドホルム(B,Key,G)を中心に、ピーター・スンデル(Vo)、ペア・スヴェンソン(2nd Vo)、クリスチャン・スンデル(Dr)、オーラ・カールソン(G,Lyrics)。因みに、雑誌の写真を見て驚いた記憶がある。(全員もれなくオジサン…)バンドは1st,2ndアルバムが、好評だったにも関わらず、その後はハードなギターサウンドを主軸に置く方向性に走ってしまったためか、人気も下降し、解散。しかし、その後主要メンバー3人で再結成し、2010年、2011年とアルバムを発売している。
Mld ★★☆
Key ★☆☆
Bri ★☆☆
Voc ★☆☆
アルバムリスト
the book of how to make it
view from the top
THE BOOK OF HOW TO MAKE IT (ザ・ブック・オブ・ハウ・トゥ・メイク・イット) (1st/2001)

このバンド名にしてのデビューアルバム。これがまた非常に素晴らしい内容でメロディアスハードのファンから大きな支持を得た。BURRN!誌のレビューでも高評価を得て、セールスも上々。本当に素晴らしい楽曲が並ぶ。北欧らしい涼しげで爽快なメロディに、絶品のコーラスがウェットな心地良さを与えてくれる。一般の人にも受け入れられそうな大衆性もあり、発売当時非常に話題になった。また、歌詞の内容が曲の雰囲気と違うものがあり、ユニークで面白い。(気になった方は是非買って確認していただきたい。)全曲歌詞を担当しているオーラ・カールセンはギタリストとして表記されているが、ロックギタリストではなく、アコースティックギターで1曲参加しているのみ。
1-Feeling Strangely Fine (フィーリング・ストレンジリー・ファイン)
清涼感のあるミドルテンポのハードポップナンバー。 心地良いギターメロディのイントロから爽快な気分になる。コーラスも非常にマッチしている。 Mld.Bri.
2-Don't Want To Know (ドント・ウォント・トゥ・ノウ)
サビのコーラスが非常にキャッチーなハードロックナンバー。心地良いアップテンポ。 曲がまた素晴らしい。 Mld.Bri.
3-Boys Last Night Out (ボーイズ・ラスト・ナイト・アウト)
ピアノの音から入り、ギターのリフへの流れのイントロが印象的なスローテンポのメロディアスロックチューン。 コーラスも美しい。 Mld.Key.Bri.
4-Accidentally On Purpose (アクシデンタリー・オン・パーパス)
悲しげなピアノのメロディから入るスローナンバー。歌っている内容は捻くれた人物の空想の話。 Mld.Key.
5-The Book Of How To Make It (ザ・ブック・オブ・ハウ・トゥ・メイク・イット)
グルーヴィーなギターのイントロから始まるミドルテンポのハードロックナンバー。 見事なハーモニーのコーラスが美しい。サビはキャッチーで耳に残りやすい。 アウトロのギターはけっこうテクニカル。 Mld.
6-Whatever (ホワット・エヴァー)
叙情的で悲しげなピアノのメロディが印象的なスローチューン。 Mld.
7-105 (and Running) (105 アンド・ランニング)
ピアノとキーボードの爽やかなメロディから始まる、ミドルテンポの爽快なポップチューン。 サビのコーラスが心地良い。清涼感ある気持ちの良い秀曲。歌詞の内容はユニーク。 Mld.Key.Bri.
8-Parachute (パラシュート)
スローテンポの爽やかなポップナンバー。コーラスが素晴らしいことは当然。 Mld.
9-The Desperate Man's Plea (ザ・デスパリット・マンズ・フリー)
ボーナストラック。アップテンポの爽快なメロディアスロックナンバー。 Mld.Spd.Bri.
10-Don't Wait Up (ドント・ウェイト・アップ)
スローテンポの哀愁あるメロディのポップナンバー。心地良いコーラスが際立っている。 Mld.Bri.
11-Crazy From The Heat (クレイジー・フロム・ザ・ヒート)
ミドルテンポの心地良いハードポップチューン。 Mld.Bri.
12-The Hardest Part (ザ・ハーデスト・パート)
非常に静かなピアノ伴奏で始まる感動的なスローバラード。歌詞の内容も悲しげで良い。 Mld.Key.Ter.
VIEW FROM THE TOP (ヴィー・フロム・ザ・トップ) (2nd/2002)

前作の流れを継承した2ndアルバム。爽やかなキーボード、ギターサウンドやトレードマークとも言えるコーラスも健在。朝から聴いて心地良い気持ちになるメロディアスなハードロックアルバム。メンバーは変わっていないが、オーラ・カールセンは作詞のみの担当。前作同様ユニークな内容となっている。なお、イギリスのメロディアスロックバンドであるHEARTLANDのメンバーがゲスト参加している。
1-I Refuse (アイ・リフューズ)
エレクトリックピアノのサウンドが特徴のミドルテンポの色んな意味で実に彼ららしいロックナンバー。 サビのコーラスが心地良い。 Mld.Key.
2-Battle For Your Heart (バトル・フォー・ユア・ハート)
HEARTLANDのクリス・ウーズィーが作詞したミドルテンポのナンバー。 詞の内容も正統派。これでもかと気持ちの良いコーラスが響き、 キーボードが随所で良い味を出している。ギターもなかなかカッコ良い。 Mld.Key.
3-Zeroes And Ones (ゼロズ・アンド・ワンズ)
明るく穏やかな雰囲気のあるポップチューン。個人的にかなりオススメ。 詞はユニーク。 Mld.Bri.
4-The Prophecy Of The Returning Son (ザ・プロフェシー・オブ・ザ・リターニング・サン)
アップテンポのロックナンバー。 サビのメロディはフックがあり◎。バグパイプが響くアウトロも良い。 Mld.
5-Between Dark And Dawn (ビトゥイーン・ダーク・アンド・ドーン)
悲しげなピアノが印象的なスローバラード。 歌メロが素晴らしい。 Mld.Key.
6-Straight Face (ストレイト・フェイス)
展開がユニークなスローナンバー。イントロのキーボードとギターのサウンドはよく耳に残るが、 その後のゴリゴリとしたエレキギターから、サビではまた爽やかな彼ららしいコーラス、と様々な表情を見せる。 Mld.Key.
7-Gotta Give It Up (ガッタ・ギヴ・イット・アップ)
マイナー調というのか、暗い印象のミドルテンポのロックナンバー。 リズムを刻むピアノのサウンドも特徴的。途中のギターサウンドはROYAL HUNTを彷彿とさせる。 Key.
8-Who's It Gonna Be? (フーズ・イット・ゴナ・ビー?)
ミドルテンポの落ち着いた雰囲気のロックチューン。 ギターサウンドはヘヴィ。 Key.
9-Positively Negative (ポジティヴリー・ネガティヴ)
笑ってしまうくらいに重く暗いサウンドが特徴。 歌の部分は割と普通だが、歌がない部分は重く暗いリフが響く。 Drk.
10-Blinded (ブラインディド)
アップテンポのハードロックナンバー。 サビに入ると爽やかな印象が強い。これもかなりオススメ。 Mld.
11-Don't Hurt Yourself (ドント・ハート・ユアセルフ)
スローテンポの感動的なバラード。ピアノが美しい。 Mld.Key.Ter.