ホーム > 全曲レビュー(索引) > APOCALYPTICA
APOCALYPTICA(アポカリプティカ)
フィンランド出身4人組。このグループはとにかくメンバー構成が独特。チェリスト3人とドラマー(在籍してない時期もあり)。ということで、ジャンルはチェロメタル(?)。曲から言うとシンフォニックメタルや、最近はヘヴィロックにも近い。結成時のメンバーはチェリスト4人で、エイッカ・トッピネン(C)、パーヴォ・ロトヨネン(C)、マックス・リルヤ(C)、アンテロ・マニネン(C)。3rdアルバムからアンテロに変わり、ペルットゥ・キヴィラーコソ(C)が加入。(なお、アンテロはその後はライヴでサポートチェリストとして参加している。他のメンバーが激しく動いているのに対し、黙々と弾いている姿が印象的。)さらに4thアルバムでマックスが脱退し3人組に。この頃からドラムサウンドを取り入れるようになり、初めはSLAYERのデイヴ・ロンバートがゲストで参加していたが、後にミッコ・シレンが正式なドラマーとして加入し4人組になった(その後脱退)。ヴォーカル入りの曲も多数あり、様々なシンガーがゲストで歌っている。
Mld ★☆☆
Spd ★☆☆
Drk ★★★
Ori ★★★
Vis ★☆☆
アルバムリスト
best of apocalyptica
apocalyptica
life burns! tour
worlds collide
関連アーティスト
bullet for my valentine
metallica
THE BEST OF APOCALYPTICA(ザ・ベスト・オブ・アポカリプティカ) (best/2002)

1st〜3rdアルバムの曲を集めたベストアルバム。日本のみの企画盤で、1曲目はダンロップのCM曲として書き下ろされた新曲。他は暗めの印象の曲が多い。
1-Driven(ドリヴン)
ダンロップのCMのために書き下ろされたアップテンポの新曲。ドラムサウンドが入るのはこの曲が初めて。悲しげな旋律は北欧らしくて◎。後に2005年のアルバム「Reflections」でタイトルが「Drive」となって収録された模様。 Mld.
2-Hope(ホープ)
ヘヴィなリフをバックに悲しげなメロディを奏でる。壮大な雰囲気のするところも。個人的には彼らにはこういう曲が合っている気がする。3rdアルバム収録曲。 Mld.Cla.
3-Enter Sandman(エンター・サンドマン)
メタリカのインストゥルメンタルカバー。チェロってこんな高い音も出せるのかと。1stアルバム収録曲。 Mld.Drk.
4-Nothing Else Matters(ナッシング・エルス・マターズ)
同じくメタリカのカバー。本人達も言っているが、寂しげなメロディは非常にマッチしている。2ndアルバム収録曲。 Mld.
5-Pray!(プレイ)
スロー〜ミドルテンポでヘヴィな曲。3rdアルバム収録曲。 Drk.
6-Path(パス)
ヘヴィだがスピーディなリフが響く。個人的にお気に入り。MVも非常にカッコ良くておしゃれ。一軒の価値あり。3rdアルバム収録曲。 Mld.Spd.Drk.
7-The Unforgiven(ジ・アンフォーギヴン)
メタリカのカバー。スローテンポのヘヴィなバラード。1stアルバム収録曲。 Drk.
8-Refuse / Resist(リフューズ/レジスト)
セパルトゥラのカバー。非常にヘヴィなナンバー。2ndアルバム収録曲。 Drk.
9-Kaamos(カーモス)
スローでヘヴィな曲。転調する部分もある。タイトルはフィンランド語で太陽が昇らない季節を言う。3rdアルバム収録曲。 Drk.
10-Inquisition Symphony(インクイジション・シンフォニー)
セパルトゥラのカバー。非常にヘヴィな1曲。2ndアルバム収録曲。 Drk.
11-Romance(ロマンス)
スローバラード。3rdアルバム収録曲。
12-Harmageddon(ハルマゲドン)
ヘヴィなリフをベースに悲しげな旋律が響くナンバー。2ndアルバム収録曲。 Drk.
13-Hall Of The Mountain King(ホール・オブ・ザ・マウンテン・キング)
グリーグの名曲。クラシックのカバーは意外と初。3rdアルバム収録曲。 Drk.
APOCALYPTICA(アポカリプティカ)(5th/2005)

正式にドラマーのミッコ・シレンが加入し、ドラムサウンドが入るようになった5thアルバム。バンド名をアルバム名にするあたりに意気込みのようなものを感じる。ゲストミュージシャンも参加し、歌ものの曲もあり、非常に聴きやすくなった。日本盤で発売されなかったのは本当に残念…。
1-Life Burns!(ライフ・バーンズ)
ザ・ラスマスのボーカリストのラウリ・ヨーネンが参加。アップテンポで歌メロにフックがあって◎。MVもカッコ良い。(バンドの公式チャンネルには音源のみあり。非公式はおすすめしないので、是非DVDで視聴していただきたい) Mld.Spd.
2-Quutamo(クータモ)
相変わらず物悲しい雰囲気のメロディ。ただ、ドラムが入ると大分印象が変わる。聴きやすくて、音に奥行きが広がったように感じる。曲もなかなか良い。 Mld.
3-Distraction(ディストラクション)
ヘヴィなロックナンバー。ミドルテンポくらいで始まるが、途中で転調しテンポアップする箇所も。
4-Bittersweet(ビタースイート)
HIMのヴィレ・ヴァロがゲストボーカルとして参加し、ラウリ・ヨーネンとのデュエットが聴ける。寂しげな雰囲気のスローチューン。 Drk.
5-Misconstruction(ミスコンストラクション)
スローテンポのヘヴィなサウンドがベースとなっているが、メインは悲しげなメロディ。 Drk.
6-Fisheye(フィッシュアイ)
スピード感あるヘヴィなナンバー。怪しげな旋律。 Spd.
7-Farewell(フェアウェル)
物悲しいスローナンバー。メロディはなかなか良い。 Mld.Drk.
8-Fatal Error(フェイタル・エラー)
イントロからスピード感があるが、チェロの奏でるメインのメロディはしっとりと流れる。転調もあり忙しい1曲。 Mld.Spd.
9-Betrayal/Forgiveness(ビトレイヤル/フォーギヴネス)
速くテクニカルなドラムの音から始まるスピードナンバー。終盤は曲調が変わりスローになる。 Spd.
10-Ruska(ルスカ)
ピアノの音色が聞えるイントロ。スローナンバー。ピアノと合わさると余計に悲しさが増す。 Mld.
11-Deathzone(デスゾーン)
スローで静かな曲調。この曲自体は4分半ほどの長さ。 Drk.
12-En Vie(エン・ヴィ)
12曲目としているが、これは表記されていないシークレットトラック。11曲目の後半に聴ける。2曲目のメロディが突然流れてきて「ん?」と思って聴いていると、歌入りバージョンだと分かる。歌っているのはフランスのロックバンドDOLLYの女性シンガー、エマニュエル・モネ。
LIFE BURNS! TOUR(ライフ・バーンズ・ツアー)(Live DVD/2007)

2005年12月にドイツで行われたライヴを収めたDVD。日本盤が出ていないのが残念だが、輸入盤でも通常のDVDプレーヤーで観ることが出来る。彼らの凄さを知るには、やはりライヴ映像を見るべきだろう。本当にチェロとドラムだけで演奏している。ベースやギターは使っていない。彼らに興味を持った方は是非観ていただきたい作品だ。特典映像として、MVが収録されており、HIMのヴィレ・ヴァロやTHE RASMUSのラウリ・ヨーネンが参加した「Bittersweet」「Life Burns」や、BULLET FOR MY VALENTINEのマット・タックとSOULFLYのマックス・カヴァレラが参加した「Repressed」のMVも観られる。特に「Repressed」はレコーディング風景も収められている。他にもツアードキュメンタリーやインタビューも観ることが出来るが、輸入盤なので日本語字幕が無いのは残念…。
ライヴ本編
1.Intro
2.Path
3.Master Of Puppets
4.Somewhere Around Nothing
5.Fight Fire With Fire
6.Quutamo
7.Heat
8.Betrayal
9.Nothing Else Matters
10.Hope
11.Life Burns
12.Fisheye
13.Bittersweet
14.Seek And Destroy
15.Prologue
16.Creeping Death
17.Inquisition Symphony
18.Enter Sandman
19.Refuse / Resist
20.Hall Of The Mountain King
MV
1.Bittersweet
2.Life Burns
3.En Vie
4.Faraway Vol.2
5.Somewhere Around Nothing
6.Seemann
7.Repressed
WORLDS COLLIDE(ワールズ・コライド)(6th/2007)

ほとんどがボーカル入りの曲になった6th。多数のゲストミュージシャンが参加している。ボーカリストだけでなく、ギタリストであの布袋寅泰も参加した。ほとんどの作曲は相変わらずエイッカ・トッピネン(C)だが、ドラマーのミッコ・シレンも数曲で曲作りに参加している。今まで通り「これをチェロで!?」と驚かされる曲が並ぶ。ただ、若干似たような曲が多い。歌モノが増えた点はより多くの人にアピールすることに繋がるが、ほぼ全てがヘヴィロックナンバーなので、ちょっと退屈か。もっとバリエーションが増えるとアルバム全体の流れも出来る気がする。速さに特化した曲や、美しく清涼感のあるバラードなどあると良い。レビューを書いても「ヘヴィな〜」というものばかりになってしまう。全体的に暗すぎる気もする。まだまだ大きく成長する余地がある。なお、初回盤はCD+DVDで発売され、DVDにはI'm Not JesusのMVや、インタビュー、フォトギャラリー、さらにはMETALLICAのカヴァーのMaster Of PuppetsとBetrayalのライブ映像も収録されている。
1-Worlds Collide(ワールズ・コライド)
ヘヴィななかにもチェロの怪しげなメロディが奏でられる彼ららしいミドルテンポの曲。 Drk.
2-Grace(グレイス)
ミドルテンポでヘヴィなイントロだが、途中で変調する。布袋寅泰が参加した。チェロとギターのユニゾンも聴ける貴重な1曲。 Mld.Ori.
3-I'm Not Jesus(アイム・ノット・ジーザス)
アメリカ人ミュージシャンのジョニー・アンドリュースが書いた曲でミドルテンポのヘヴィロックナンバー。アメリカ人が作った曲だけあって、アメリカウケを狙った曲。シンガーはスリップ・ノット、ストーン・サワーのコリィ・テイラー。 Drk.
4-Ion(イオン)
ヘヴィなリフから始まるミドルテンポのロックナンバー。 Drk.
5-Helden(ヘルデン)
デビッド・ボウイのカバー。スロー〜ミドルテンポのヘヴィロックになっている。歌はラムシュタインのティル・リンデマンが担当。そのため歌詞もドイツ語に。
6-Stroke(ストローク)
スピーディーなドラムのリズムから始まる。全体的にはミドルテンポでヘヴィなリフがバックで流れる。悲しげなチェロのメロディと対比が良い。 Mld.
7-Last Hope(ラスト・ホープ)
ゲストでドラムを担当したスレイヤーのデイブ・ロンバートがスピード感あるリズムを刻む。デイブは3度目の参加らしいが、正式ドラマーが加入した今参加する意味はあまり感じられない。チェロも相当テクニカル。ヘヴィなロックナンバー。ギターソロとしか思えない部分も。 Spd.
8-I Don't Care(アイ・ドント・ケア)
ミドルテンポのヘヴィロックナンバー。歌っているのはスリー・デイズ・グレイスのアダム・ゴンティア。カナダの人気ロックバンドらしい。イングヴェイのバンドで歌っていたマッツ・レヴィンもバックボーカルで参加。
9-Burn(バーン)
速い部分と、スローな部分と転調するロックチューン。チェロの旋律は冷たさを感じる。 Mld.
10-S.O.S.(Anything But Love)(S.O.S.エニシング・バット・ラヴ)
スローテンポのパワーバラード。ゲストボーカルにラクーナ・コイルのクリスティーナ・スカビアを迎えた。8曲目に続いてマッツ・レヴィンがバックボーカル。
11-Peace(ピース)
悲しげなチェロのメロディからヘヴィなリフへと繋がるイントロが印象的なナンバー。 Mld.Drk.
12-Ural(ウラル)
ボーナストラック。スピーディーでテクニカルなドラミングが聴けるメタルナンバー。 Spd.
13-Lies(ライズ)
日本盤ボーナストラック。ミドルテンポのヘヴィロックナンバー。 Drk.
14-Dreamer(ドリーマー)
ボーナストラック。スローテンポでじっくり聴かせるタイプの曲。チェロの旋律がひときわ悲しい。 Drk.