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RIOT(ライオット)
アメリカ出身の4〜5人組。ギタリストのマーク・レアリが中心となって結成。バンドの歴史は古く、76年に結成され、77年にデビュー。初代ヴォーカリストのガイ・スペランザは初期ライオットの顔であり、曲作りにも参加していた。独特の歌声で人気もあったが、3rdアルバムを最後に脱退した。因みにその後彼は2003年にすい臓がんで亡くなった。バンドはその後レット・フォリスターを新ヴォーカリストに迎え、2枚のアルバムをリリース。ここで一度マネージメントとの関係を解消するため活動を休止するが、その後復活。新たにハイトーンヴォーカルが特徴のトニー・ムーアを迎えて、名盤「THUNDERSTEEL」をリリースし完全復活。しかし残念なことに2012年にマーク・レアリが死去。「RIOT」としての活動には終止符が打たれた。それでも、メンバーチェンジを経て「RIOT X(ファイヴ)」という名で活動している。
GREATEST HITS '78-'90 (グレイテスト・ヒッツ) (Best/1994)

デビューアルバムが発売された1978年から1990年までのベストアルバム。つまり、1st〜7thアルバムまでのベストアルバムと言いたいところだが、契約の都合上3rdと4thアルバム、選曲の都合上?5thアルバムの曲も未収録。つまり1st「ROCK CITY」、2nd「NARITA」、6th「THUNDERSTEEL」、7th「THE PRIVILEGE OF POWER」という4枚のアルバムから選曲されたベストアルバム。レット・フォリスターが歌っていた時代の曲は未収録で、それでベストというのはどうかという声も聞こえてきそうだが、名曲とされている曲はこれらのアルバムに収録されているので、これだけでも充分彼らの魅力は伝わっているはず。 曲順は混ざっているが、前半7曲がガイ・スペランザ在籍の1stと2ndから、後半9曲がトニー・ムーア在籍の6thと7thからとある程度まとまっている。なお、このアルバムはソニーミュージックのSTAR BOXシリーズ(限定盤)として発売されたものを、再発売したもの。
1-Warrior (ウォリアー)
1stアルバムに収録。初期のライオットといえばこの曲。ウェットな歌メロが印象的なアップテンポのハードロックナンバー。
日本のアイドル歌手五十嵐夕紀が「バイ・バイ・ボーイ」というタイトルでカバーした。
2-49er
2ndアルバムに収録。ミドルテンポのグルーヴィな曲調のロックチューン。
3-Overdrive (オーヴァードライヴ)
1stアルバムに収録。イントロはスローだが、途中からテンポアップし、後半はスピーディに。コーラスは耳に残る。
4-Kick Down The Wall (キック・ダウン・ザ・ウォール)
2ndアルバムに収録。スロー〜ミドルテンポのロックチューン。サビはなかなかキャッチーで覚えやすい。
5-Tokyo Rose (トーキョー・ローズ)
1stアルバムに収録。静かなイントロで始まるが、曲全体としては明るい雰囲気のロックナンバー。キャッチーなサビは耳に残る。
6-Road Racin' (ロード・レーシン)
2ndアルバムに収録。アップテンポのハードロックナンバー。
7-Narita (ナリタ)
2ndアルバムに収録。日本の成田空港建設において起きた争いをベースに作られたスピーディなインストゥルメンタル。メロディラインもかなり良い。
8-Flight Of The Warrior (フライト・オブ・ザ・ウォリアー)
6thアルバムに収録。ここからヴォーカリストがトニー・ムーアの時期の曲。アグレッシヴなスピードメタルチューン。歌メロもなかなか良い。テクニカルなギターソロも。
9-Metal Soldiers (メタル・ソルジャーズ)
7thアルバムに収録。イントロはQUEENの「Flash」のような通信での会話のSE。バックではクワイアも流れる壮大な雰囲気。曲自体はスロー〜ミドルテンポのヘヴィなナンバー。曲の終盤はライヴ音源のような歓声が聴こえる作りになっている。
10-Runaway (ラナウェイ)
7thアルバムに収録。寂しげなアコースティックギターが響く静かな雰囲気のバラード。メロディもなかなか良い。
11-Johnny's Back (ジョニーズ・バック)
6thアルバムに収録。スピード感のあるハードロックチューン。サビは歌メロが良く、コーラスも印象に残る。
12-Sign Of The Crimson Storm (サイン・オブ・ザ・クリムゾン・ストーム)
6thアルバムに収録。スロー〜ミドルテンポのヘヴィなロックナンバー。ソロはなかなかテクニカル。
13-Killer (キラー)
7thアルバムに収録。ホーンセクションを大胆に使った異色作。DEEP PURPLEやRAINBOW等で知られるジョー・リン・ターナーがコーラスで参加。また、テクニカルなギタープレイも聴ける。
14-Storming The Gates Of Hell (ストーミング・ザ・ゲイツ・オブ・ヘル)
7thアルバムに収録。サイレンのようなトランペット?(その系統の管楽器か)の音が印象的なスピードメタルナンバー。ギターのメロディにはHELLOWEENのような高揚感を感じる部分も。
15-Bloodstreets (ブラッドストリーツ)
6thアルバムに収録。アコースティックギターの静かなイントロで始まるミドルテンポのロックチューン。歌メロはまずまず。
16-Thundersteeel (サンダースティール)
6thアルバムに収録。スピード感抜群。トニー・ムーアのハイトーンヴォーカルが炸裂するメロディックスピードメタルの名曲。
とにかく速い曲が好きという人は必聴の1曲。高速のギターソロも聴きどころ。