ホーム > 全曲レビュー(索引) > NORTHTALE
NORTHTALE(ノーステイル)
2019年デビューの多国籍5人組。中心となっているのはブラジル出身のビル・ハドソン(G)。ジャンルはメロディックパワー(スピード)メタル。元TWILIGHT FORCE〜現FINAL STRIKEのクリスチャン・エリクソンが初代ボーカリストということで知った人も多いのでは(私もその一人)。また、ドラマーを務めるパトリック・ヨハンソンはイングヴェイのバンドでも叩いていたことで知られるが、現在FINAL STRIKEにも在籍しており、2024年のEVOKEN FEST 2024ではクリスチャン・エリクソンと共に来日もしている。なお、NORTHTALEもデビュー直後にEVOKEN FEST 2019に出演。2代目ボーカリストはブラジルのギルエルメ・ヒロセ。日系3世のようで、ヒロセ姓なのも納得。そして前任に引き続きイケメン。日系っぽさは感じない。そして上手い。
Mld ★★☆
Spd ★★☆
Key ★★☆
Bri ★☆☆
Voc ★★☆
関連アーティスト
angra
gamma ray
helloween
twilight force
ETERNAL FLAME (エターナル・フレイム) (2nd/2022)

ボーカリストが交代し、さらにコロナ禍で困難な状況下でレコーディングされたセカンド。スピードナンバーがずらりと並ぶ、メロスピ・メロパワファン必聴の作品。ただ速いだけでなく、曲もフックがありとても聴きやすく、耳に残る。90年代邦楽でよく見られたタイトル=サビという曲が多いのも思い出しやすくて◎。プロデューサーはHELLOWEENやANGRA等も手がけたデニス・ワード。ブラジル人ボーカリストを迎えただけでなく、初代ANGRAのボーカリストで中心的人物だったアンドレ・マトス逝去(2019年)というショッキングな出来事も少なからず影響があったと思われることから、今作はANGRAの要素が随所で見られる。中心メンバーがブラジル出身なので、それがANGRAっぽいと言われるのは仕方ないとも言える。また、HELLOWEEN、GAMMA RAYでお馴染みのカイ・ハンセンとその息子ティム・ハンセンが参加した曲もある。メンバーはギルエルメ・ヒロセ、ビル・ハドソン、パトリック・ヨハンソン、ミカエル・プラーネフェルト(B)、ジミー・ピッツ(Key)という5人。なお、2023年9月には元アングラのエドゥ・ファラスキのバンドとカップリングという形で2度目の、新ボーカルを迎えてからは初の来日公演を果たしている。(今作レコーディングメンバーではギルエルメ・ヒロセとビル・ハドソンのみで、キーボード奏者無し、ベーシストは既に脱退済で、ドラマーも別の人だった模様)
1-Only Human (オンリー・ヒューマン)
イントロから疾走感あふれるメロパワナンバー。サビは高揚感のあるメロディで、やはりハロウィンやアングラの要素を感じる。キーボードとのユニゾンも効果的に決まっている。 Mld.Spd.Key.Bri.
2-Wings Of Salvation (ウィングス・オブ・サルヴェイション)
スローテンポで幕を開けて、変化して盛り上がる展開はANGRAのMillenium Sunを彷彿させる。7分半超のやや長尺。高揚感あるメロディが良い。キーボードサウンドも壮大な雰囲気を演出している。後半曲調が変化し、静かなピアノからバイオリンが入って…という展開はしびれる。GALNERYUSのAngel Of Salvationも思い出す。タイトルも似ているのは偶然と。 Mld.Spd.Key.Cla.Bri.
3-Future Calls (フューチャー・コールズ)
激しいギターで幕を開けるスピードメタルチューンは、声を聴けば一発で先述のあの人と分かる歌い出し。ギターソロはその息子が引いている模様。 Mld.Spd.Key.Cla.
4-The Land Of Mystic Rites (ザ・ランド・オブ・ミスティック・ライツ)
ブラジルの民族音楽風のイントロが印象的。当然ながら変化しメロディックなメタルナンバーとなる。民族音楽調で聴ける、日本人には耳馴染みのない言語はヨルバ語というそうで、アフリカから伝わったブラジル先住民の言語とのこと(解説書より)。こういうのも個人的には好き。解説書にもある通り、ANGRAのCarolina WやUnholy Warsを彷彿とさせる。 Mld.Spd.Key.Bri.Ori.
5-Midnight Bells (ミッドナイト・ベルズ)
タイトルにもあるベルの音色が印象に残るスピードメタルチューン。激しいギターとキーボードのソロ部分はしびれる。 Mld.Spd.Key.
6-Eternal Flame (エターナル・フレイム)
非常にテクニカルなギターのイントロで始まるタイトルトラック。ボーカルメロディはとてもキャッチーで耳に残る。タイトルを歌うタイプのサビだからなおさら思い出しやすい。 Mld.Spd.Key.
7-In The Name Of God (イン・ザ・ネーム・オブ・ゴッド)
怪しげなキーボードサウンドから入るが、すぐにスピードメタルナンバーだと分かる。ただ間奏部分ではやや雰囲気を変え、テンポを落として陰のある要素も。 Mld.Spd.Key.
8-Ride The Storm (ライド・ザ・ストーム)
序盤からスピード感満点の高揚感あるメタルナンバー。終盤まで一気に走り抜けるが、アウトロではピアノの静かなメロディでフェードアウトするという意外な展開。 Mld.Spd.Key.Bri.
9-King Of Your Illusion (キング・オブ・ユア・イリュージョン)
激しいリズムを刻むギターが印象的なスピードメタルチューン。こちらもタイトルを歌うタイプのサビ。キーボードとギターソロがカッコ良い。 Mld.Spd.Key.
10-Judas Be My Guide (ジューダス・ビー・マイ・ガイド)
IRON MAIDENのカヴァー。DRAGONLANDのヨナス・ヘイジャートがゲストボーカルで参加。とてもカッコ良いスピードメタルナンバーで、アルバムの1曲としてほとんど違和感はない。オリジナルを後から聴いたが、割とオリジナルに忠実な印象。 Mld.Spd.
11-Nature's Revenge (ネイチャーズ・リヴェンジ)
11分を超える大作。テクニカルなギターが序盤から炸裂する。変化が多く飽きるような展開ではない。中盤聴こえてくるグロウル(デスボイス)はHELION PRIMEというバンドのメアリー・ズィマーという女性の歌声。9分くらいで完全に別の曲が始まったかという展開には意表をつかれる。 Mld.Spd.Key.Cla.
12-Ivy (outro) (イーヴィー アウトロ)
本編のエピローグ的インストゥルメンタル。映画のサウンドトラックのような壮大な雰囲気。収録曲のメロディのオーケストラバージョンが次々流れてくる。アイビーとは読まないとのこと。 Mld.Cla.
13-Shape Your Reality '21 (シェイプ・ユア・リアリティ 2021)
日本盤ボーナストラック。1stアルバム収録のボーカル部分のみをギルエルメ・ヒロセの音源に変えたようで、演奏はオリジナルと変わらないとのこと(解説書より)。フックのあるメロディのスピードメタルナンバー。 Mld.Spd.Key.
14-The Land Of Mystic Rites (orchestral) (ザ・ランド・オブ・ミスティック・ライツ オーケストラ・バージョン)
日本盤ボーナストラック。タイトルにある通り4曲目のオーケストラバージョン。歌の部分は4曲目と同じようで、演奏部分のみがオーケストラ演奏。 Mld.Spd.Key.Cla.Bri.Ori.