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TWILIGHT FORCE(トワイライト・フォース)

 スウェーデン出身の5人組。ジャンルはメロディックスピードメタルだが、バンドは自身で「アドベンチャーメタル」と呼んでいる。デビュー時のメンバーはクリスチャン・ヘデグレン(Vo)、フェリペ(G)、ダニエレ(K)、ロベルト(Dr)、ボルネ(B)という5人。姿はクリスチャン・ヘデグレンと思われる人物のみがはっきり顔写真が載っているが、他のメンバーは顔がよく分からない。それぞれが魔法使い(?)のような衣装を着ており、ファンタジックな世界観を再現しているようだ。ただ、歌詞カードにあるグループショットは少し笑ってしまう。 旋律美 旋律美 疾走感 疾走感 疾走感 技巧派 技巧派 鍵盤音 鍵盤音 鍵盤音 様式美 様式美 高揚感 高揚感 独創性 美形度

TALES OF ANCIENT PROPHECIES (テイルズ・オブ・エインシェント・プロフェシーズ) (1st/2014)

TALES OF ANCIENT PROPHECIESジャケット画像

デビューアルバム。にも関わらず、日本盤が発売された。この手のジャンルでは珍しいのではないだろうか。それだけ期待が大きく、完成度も高く、日本受けが良いと判断されたのだろう。その評価に違わぬだけの内容である。個人的な好みもあるが、キーボード好きで速い曲が好きというメタルファンにはうってつけの作品だ。REINXEEDの活動が見られないなかで、同国スウェーデンから丁度入れ替わるようにデビューした彼らの作風は非常に心地良い。スピードチューンが多いが、スローバラードもおさえており、お決まりとは言え、メリハリという点で欠かせない。ヴォーカルはハイトーン系でなんとか歌っているという印象は否めないが、及第点はあげてもいいかと・・・(この点ではレインエクシードには大きく水をあけられてしまっている)。ボーナストラックを除くと全11曲というか11トラックあるのだが、うち3つは語りに近く、1曲は短いインストで、実質7曲と考えたほうがいい。まだ課題はあるが、一貫した世界観は好感が持てるし、曲のクオリティは非常に高く、速い曲が多いにも関わらず演奏技術はしっかりしているようで、今後も期待が持てる。(レビューを書いている時点で2ndアルバムが輸入盤で発売されており、先行して2曲が公開されているが、これが実に素晴らしい。)また忘れてはいけないのが、ラウドパーク'15で日本における人気が急上昇したSABATONのシンガー、ヨアキム・ブローデンが1、2、11曲目でゲストとして参加しているという点。同郷出身で欧州ではすでに高い人気を誇っている、偉大な先輩である。ただ、1、2曲目はよく分からない。11曲目のみ聴いてみて、なるほど確かに!と思う。サバトンとは少し違う世界観ではあるが、是非おすすめしたい。また、こちらもラウドパーク'09で来日経験のある元H.E.A.Tのシンガー、ケニー・レクレモも6曲目でゲスト参加している。

1-Enchanted Dragon Of Wisdom (エンチャンテッド・ドラゴン・オブ・ウィズダム)

最初から最後まで一貫してハイテンポなスピードメタルチューン。高揚感があり、盛り上がる。キーボードソロはROYAL HUNTのアンドレ・アンダーセンを彷彿とさせる。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 高揚感

2-The Power Of The Ancient Force (ザ・パワー・オブ・ジ・エインシェント・フォース)

冷涼なピアノサウンドが印象的なスピードナンバー。「トワイライトフォース!」のコーラスが何と言っても耳に残る。アルバムタイトルトラックは無いが、この曲中の歌詞でアルバムタイトルの歌詞があることからもこの曲が中心となるリーダートラックと言っていいだろう。ソロの前に奏でられるリズムを刻むピアノが個人的にお気に入り。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 高揚感

3-Twilight Horaizon (トワイライト・ホライズン)

キーボードが特に前面に出ている疾走曲。そのサウンドからかHIGHLORDを思い出した。速くてテクニカルなソロも良い。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音

4-The Summoning (ザ・サモニング)

曲という要素は全く無いストーリーテリングと思われる語りのみ。クレジットを見るとキーボード奏者のダニエレの声と思われる。

5-Whispering Winds (ウィスパリング・ウィンズ)

あまりに美しく、壮大な印象を受けるインストゥルメンタル。ただ、次の曲に繋がるわけでもなく、前の曲から繋がるエンディングというわけでもない。非常に勿体無い。 旋律美 鍵盤音 様式美 高揚感

6-Fall Of The Eternal Winter (フォール・オブ・ジ・エターナル・ウィンター)

こちらもキーボードサウンド全開のスピードメタルナンバー。ジャンジャカとコードを弾く部分が印象に残る。ただし歌の部分では控えめ。多少のテンポ変化がある。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音

7-Forest Of Destiny (フォレスト・オブ・デスティニー)

イントロからテクニカルでスピーディーなキーボードが聴けるスピードチューン。クワイアも良い味を出している。ギターソロはなかなかテクニカル。イントロはレインエクシードの「Reinxeed Alliance」を彷彿とさせる。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音

8-In The Mighty Hall Of The Fire King (イン・ザ・マイティ・ホール・オブ・ザ・ファイア・キング)

4曲目と同じく、語りのみ。

9-Made Of Steel (メイド・オブ・スティール)

ピアノ伴奏メインのスローナンバー。メロディが素晴らしく、感動的な仕上がりになっている。 旋律美 鍵盤音

10-Sword Of Magic Steel (ソード・オブ・マジック・スティール)

語りではなく、フルートとチェンバロ(と思われる)の伴奏で静かにオペラっぽく歌いあげている短い1曲。

11-Gates Of Glory (ゲイツ・オブ・グローリー)

アルバム本編のラストを飾る、やはりこちらもスピードメタルナンバー。スケールの大きさを感じる。何気ないピアノがカッコ良い。そしてヨアキムが歌う部分がまた良い。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 様式美 高揚感

12-Eagle Fly Free (イーグル・フライ・フリー)

日本盤ボーナストラック。言わずと知れたHELLOWEENの名曲のカヴァー。大きなアレンジはせず、オリジナルに忠実なパターン。ただ、ギターソロは自由に、テクニカルに弾きまくっている。 旋律美 疾走感 技巧派

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HEROES OF MIGHTY MAGIC (ヒーローズ・オブ・マイティ・マジック) (2nd/2016)

HEROES OF MIGHTY MAGICジャケット画像

前作の世界観をより強烈に進歩させた「アドベンチャーメタル」バンドの2nd。歌詞カードにはメンバーをイメージしたと思われるキャラクターが描かれており、RPGのようなプロフィールまで載っている。くすっと笑ってしまうが、ここまでやると気持ちが良い。それにその世界観を見事に再現しているのは素直に凄い。全編を通してメロディの質が半端なく高く、これでもかとスピードナンバーのオンパレード。DRAGONFORCE、REINXEEDの次に登場したスピードスターの座を確立したと言ってもいい。悪く言うと、メリハリに欠けるとも言えるが、これだけ質の高いメロディ、完成度の高いプロダクションの曲を並べられるとそんなものは必要ないかも。さらにヴォーカルの歌唱力・表現力もレベルアップしているような気がする。そしてこれは書かなくてはいけないのだが、(2016年10月現在)日本盤が未だ未発売というなんとも寂しい現実。1stは日本盤でも出ていて、そこからさらなる進歩を遂げた素晴らしい作品が日本盤で発売していないのは悲劇としか言いようがない。因みにレビューしているのは2枚組のバージョンで、1枚のみや、アナログバージョンでも発売されている。もちろんいずれも輸入盤。(2016年12月新情報!2017年1月に日本盤発売決定!!ロックTVでも取り上げられていた。)

1-Battle Of Arcane Might (バトル・オブ・アルケイン・マイト)

Lyric Video(歌詞が画面に次々と現れるプロモーションビデオ、メンバーの姿は無し)で先行公開された曲の一つ。スピード感溢れるメタルナンバーで、コーラスも心地良い。高揚感があり、非常に盛り上がる。映画的というかゲーム的というか、壮大な雰囲気のサウンドはアルバム全体に通じる。「We Will Rise Again!」の部分が個人的に好き。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 様式美 高揚感 独創性

2-Powerwind (パワーウィンド)

壮大な雰囲気のアップテンポのメタルナンバー。ファンタジックな世界観を感じさせるだけでなく、メロディラインがキャッチーで耳に馴染みやすい。オフィシャルビデオはライブ映像を編集したもののようだが、音はCD音源と思われる。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 様式美 高揚感

3-Guardian Of The Seas (ガーディアン・オブ・ザ・シーズ)

弦楽器で始まり、盛り上がっていく展開のスピードナンバー。オーケストラを使った奥行きのあるサウンドとコーラスが印象的。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 様式美 高揚感 独創性

4-Flight Of The Sapphire Dragon (フライト・オブ・ザ・サファイア・ドラゴン)

牧歌的な雰囲気の中、映画のサウンドトラックのようなオーケストラの演奏で幕を開ける。ビデオクリップが制作されており、作品全体の雰囲気を表している一曲とも言える。非常に美しい景色とファンタジックな世界観は見ていて楽しい。テンポは基本速く、爽やかに吹き抜けていく風のよう。非常に盛り上がるサビだけでなく、全編通してメロディの良さが際立っている。明るく平和的な印象も受ける。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 様式美 高揚感 独創性

5-There And Back Again (ゼア・アンド・バック・アゲイン)

10分を超える大作。壮大で様々な変化があり、基本はやはり疾走感溢れるメタルナンバー。明るく盛り上がるメロディ展開が聴いていて心地良い。RHAPSODY OF FIRE、ANGRAで活躍するファビオ・リオーネがゲストで参加。メインで歌っている部分があるので、すぐ分かる。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 様式美 高揚感 独創性

6-Riders Of The Dawn (ライダース・オブ・ザ・ドーン)

勇壮なメロディで幕を開ける力強いスピードメタルナンバー。サビのコーラスが非常に耳に残ってカッコ良い。4分弱をあっという間に駆け抜けていく。第3弾のLyric Videoで選ばれたのがこの曲。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 様式美 高揚感 独創性

7-Keepers Of Fate (キーパーズ・オブ・フェイト)

例にもれずスピード感あるメタルナンバーで、スケールも大きいファンタジックな1曲。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 様式美 高揚感 独創性

8-Rise Of A Hero (ライズ・オブ・ア・ヒーロー)

子どもの歌声を取り入れているのが印象的な1曲。より明るいメロディで、民族音楽風の部分も良い。スピードは抑えめか。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 様式美 高揚感 独創性

9-To The Stars (トゥ・ザ・スターズ)

イントロからキーボードが前面に出ているスピードメタルチューン。2番目に公開されたLyric Video。バックコーラスが美しい。曲も素晴らしい。星をイメージさせるキラキラというサウンドも綺麗。ソロの前の間奏とエンディングで伴奏がなくなり、静かで幻想的な雰囲気になる部分がまた良い。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 様式美 高揚感

10-Heroes Of Mighty Magic (ヒーローズ・オブ・マイティ・マジック)

10分近い大作となったアルバムタイトルトラック。壮大なサウンドで、スピードは抑えめで入るが、変化する展開で、期待通りスピードアップする。変化が多いというよりも、時間をフルに使って一つの物語を描いているかのよう。前作に続きSABATONのヨアキムが参加。はっきり分かる。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 様式美 高揚感

11-Epilogue (エピローグ)

伴奏なしの語りのみ。曲というものはなく、おそらく物語を語っていると思われる。

12-Knights Of Twilight's Might (ナイツ・オブ・トライライツ・マイト)

1分半少々と短い曲で、コーラスというより合唱が聴ける。こちらは曲なので本当のエピローグとも言える。 旋律美 様式美

BONUS DISC

1-Rise Of A Hero (Orchestral Version) (ライズ・オブ・ア・ヒーロー オーケストラバージョン)

本編8曲目のオーケストラバージョン。伴奏はオリジナルもオーケストラだと思って聴いてみると、歌の部分が男声コーラス団の合唱になっている。メタルではなく、元の曲をオーケストラと合唱団で作った一般向けバージョンというと近いかも。スケール感はより大きく感じられるかも。メロディの良い曲なので、これは別物として楽しめる。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 様式美 高揚感

2-Flight Of The Sapphire Dragon (Orchestral Version ) (フライト・オブ・ザ・サファイア・ドラゴン オーケストラバージョン)

本編4曲目のオーケストラバージョン。前曲と同じアレンジ。曲が素晴らしいので、これはこれで凄く良い。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 様式美 高揚感

3-Heroes Of Mighty Magic (Orchestral Version) (ヒーローズ・オブ・マイティ・マジック オーケストラバージョン)

本編10曲目、タイトルトラックのオーケストラバージョン。アレンジは前2曲と同様。大作をこのアレンジにするとより映画のサウンドトラック感が強くなる。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 様式美 高揚感

4-Battle Of Arcane Might (Karaoke Version) (バトル・オブ・アルケイン・マイト カラオケバージョン)

本編オープニングナンバーのカラオケバージョン。タイトル通り、歌が無いだけで特別アレンジはない。ついつい歌いたくなる。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 様式美 高揚感 独創性

5-There And Back Again (Short Version) (ゼア・アンド・バック・アゲイン ショートバージョン)

本編5曲目のショートバージョン。オリジナルは10分以上という大作だが、それを半分以上短くし、5分弱の長さにアレンジしたもの。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 様式美 高揚感 独創性

6-Powerwind (Chip Version) (パワーウィンド チップバージョン)

本編2曲目のチップバージョン。・・・チップバージョンとはどういうものか分からなかったが、聴いたところファミコンのような8ビットのゲームサウンドのようなアレンジをした、インストゥルメンタル。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 高揚感 独創性

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