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WUTHERING HEIGHTS(ワザリング・ハイツ)

エリック・ラヴン(G,B,Key)が中心となって結成されたデンマークとスウェーデンの混成バンド。ジャンルはメロディックスピードメタル、フォークメタル、プログレッシヴメタルとも呼べる。スピードメタルの疾走感があり、KORPIKLAANIにも通じる民族音楽のテイストを持ち、複雑で変化に富んだ面も持ち合わせている。各々のジャンルのファン全てにアピール出来る。民族音楽のメロディを取り入れており、使用される楽器もヴァイオリンやフルートは勿論、バンジョーやバグパイプと言った珍しいものもあり、オリジナリティ溢れるサウンドである。バンド名の由来はANGRAもカヴァーしたケイト・ブッシュの同名曲。3rdアルバムの時点でのメンバーはエリック・ラヴンを始め、EVIL MASQUERADEのヘンリック・フライマン(G)、ASTRAL DOORS、SPACE ODYSSEYのニルス・パトリック・ヨハンソン(Vo)、モルテン・ソーレンセン(D)、ルネ・S.ブリンク(Key)という5人。2010年発売の5thアルバム「Salt」が最新アルバムで、それ以降目立った活動はしていないようだ。 旋律美 旋律美 旋律美 疾走感 疾走感 技巧派 技巧派 鍵盤音 様式美 独創性 独創性 歌唱力 歌唱力 歌唱力 美形度

FAR FROM THE MADDING CROWD (狂乱からの旅路) (3rd/2003)

FAR FROM THE MADDING CROWDジャケット画像

3rdアルバム。各曲に邦題が付けられている。ヴォーカリストがクリスチャン・アンドレンからニルス・パトリック・ヨハンソンに交代した。民族音楽調のメロディが満載で、スピード感ある曲も多く、個人的にたまらない内容となっている。間違いなく捨て曲なし。いずれの曲もメロディが良い。目まぐるしく展開するのはプログレにも通じるが、プログレのような難解さはなく聴きやすい。作品のメイン曲とも言える「Longing For The Woods」はパート3まであるが、敢えて連続させていないのが面白い。サビを含め、その前後のメロディは全パート共通だが、それ以外の展開は大きく異なる。作詞作曲は7,11,12曲目を除きエリック・ラヴン一人で作り上げている。11,12曲目はキーボード担当のルネ・S.ブリンクが作曲に関わっている。7曲目はカヴァーなのか、クレジットにはJespersen,Pilegaard,The McGalster Clanと記載されており、どうやらThe McGalster Clanというデンマークのフォークユニットの曲のようだ。

1-Gather Ye Wild (つどえ、野生の子ら)

風の音、バグパイプから壮大なオーケストレーション、そしてエレキギターが入ってくるという展開のインストゥルメンタル。アルバム全体のイントロダクション。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 独創性

2-The Road Goes Ever On (果てしなき道)

基本はスピード感溢れるメタルナンバー。展開が目まぐるしく変化するのは作品共通。ギターとキーボードの非常にテクニカルなプレイもシビレる。ヴァイオリン等様々な楽器の音色が楽しめる。民族音楽風のメロディもあり、キャッチーな歌メロもしっかりと作り込まれている。ヴォーカルは2つのタイプの声色を使い分けている。聴きどころ満載。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音

3-Tree (古(いにしえ)の大樹)

序盤のスピードは控えめでヘヴィ。途中でテンポ変化があり、この展開はやはりカッコ良い。ギターがまた◎。オーオーオーというコーラスがまた良い。曲も良い。 旋律美 疾走感 技巧派

4-Longing For The Woods Part1:The Wild Children (荒野の情熱 パートT:野生の血)

3部作のパート1。速いテンポの部分が多い。こちらもオーオーオーというコーラスがカッコ良い。もちろん忙しい展開。ツインバンジョーの部分のリズミカルさはコルピクラーニと通じる部分でもある(もちろんコルピが後発)。そこからエレキギターの激しい曲調へと繋がる部分がたまらない。非常に耳に残りやすいサビのメロディは、パート1〜3全てで聴ける。さり気ないキーボードもめちゃめちゃカッコ良い。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 独創性

5-Highland Winds (ハイランドの風)

序盤からとにかく変化が多く、サビではメロディが大きく変わり、明るく穏やかな曲調になる。テクニカルなギターソロも聴きどころ。激しいソロの途中でフェードアウトするという不思議なエンディング。邦題は良いのが思いつかなかったのか?。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 高揚感

6-Longing For The Woods Part2:The Ring Of Fire (荒野の情熱 パートU:炎の輪)

3部作のパート2。序盤から飛ばしまくりのスピードメタルナンバーとなっている。イントロのギターかっこ良過ぎ。所々でクールなキーボードが聴ける。ワンコーラス終了後の展開が良い。静かになりベースのみの演奏から徐々に盛り上がっていく。前述した通りサビは同じメロディで「ロンギーン」は忘れられないほどの印象度を持つ。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音

7-The Bollard (舫い綱)

スロー〜ミドルテンポのナンバー。クッション的な意味合いの曲とも言える。時間も3分半と短め。フルート演奏が目立つ。前述の通り、The McGalster Clanというデンマークのフォークユニットのカヴァー。良い曲なのでオリジナルも聴いてみたいが、未聴。 旋律美 鍵盤音

8-Bad Hobbits Die Hard (ホビットは死なず)

非常にスピード感のあるインストゥルメンタル。テクニカルなギタープレイが終始楽しめる。メロディはやはり民族音楽風で楽しげなムードがある。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音

9-Longing For The Woods Part3:Herne's Prophecy (荒野の情熱 パートV:古(いにしえ)の預言)

3部作のパート3。静かに始まるが、徐々に激しさを増す流れ。最初はテンポも抑えめ。約8分半という長尺だが、飽きさせる要素は皆無。キーボードが目立つ部分が多い。終盤になってやっと、待ってました!とばかりに、あの「ロンギーン」が出てくる。やはりカッコ良い。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音 様式美

10-Land Of Olden Glory (失われし栄華)

アルバムの中ではシンプルな部類に入るメロディックスピードメタルチューン。イントロはパトリック・ヨハンソンがしっとりと歌っているが、ここから大きく展開していく。今さらだが、やはりどの曲も歌メロが素晴らしい。 旋律美 疾走感 技巧派 鍵盤音

11-Lament For Lorien (黄金の森)

イントロからヴァイオリンが静かに奏でられるスローテンポのナンバー。オーケストレーションが壮大な雰囲気を作り出している。パトリック・ヨハンソンはこういう曲を歌わせてもやはり上手い。 旋律美 鍵盤音 様式美

12-Memory Within A Memory (記憶の彼方)

作品のエピローグというべきインストゥルメンタル。終始壮大な雰囲気で、前の曲から続いているかのよう。このタイプのエンディングで5分半超は長い気もするが、これはこれで聴ける。というか良い。 旋律美 様式美

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