ホーム > 全曲レビュー(索引) > STRATOVARIUS
STRATOVARIUS(ストラトヴァリウス)
フィンランド出身の5人組。ジャンルはメロディックスピードメタル。イングヴェイからの影響もあり、曲によってはネオクラシカルテイストが強いものもあるが、括りとしてはメロスピで語られることが多い。バンド名の由来は、エレキギターの種類の一つストラトキャスターと、ヴァイオリンの歴史的名器とされるストラディヴァリウスを掛け合わせたものだとされている。結成は82年と古く、トゥオモ・ラッシラ(Dr,Vo)を中心に結成。86年にその後バンドの中心となるティモ・トルキ(G)(以下大ティモ‐身長約2m)が加入。しばらく安定して活動できない時期があったが、95年にティモ・コティペルト(Vo)(以下小ティモ)、ヤリ・カイヌライネン(B)、ヨルグ・マイケル(Dr)、イェンス・ヨハンソン(Key)、大ティモという黄金のラインナップが完成した。その後、大ティモが精神的に不安定であったり、曲作りの面などが原因で小ティモとヨルグ・マイケルとの不仲が問題になり2人は脱退。一時的に女性ボーカリストを迎えるなどしたが、批判が相次ぎ、結局2人は復帰。1枚だけ元のメンバーでアルバムを作るものの、大ティモは作品の出来には納得しておらず、今度はベーシストのヤリ・カイヌライネンが脱退し、ラウリ・ポラーが新ベーシストに迎えられるなど、完全に元には戻らなかった。結局大ティモのほうが脱退し、新ギタリストにマティアス・クピアイネンを迎えたラインナップで新生ストラトヴァリウスとして2009年に新作も発売した。さらに2011年に発売した「ELYSIUM」に伴うツアーで来日、HELLOWEENのサポートとして日本各地で豪華共演を果たした(ライヴレポートはこちら)。なお大ティモはその後、ヤリ・カイヌライネン(B)と共に、元ANGRAのアンドレ・マトス(Vo)、元HELLOWEEN〜MASTERPLANのウリ・カッシュ(Dr)、元SONATA ARCTICAのミッコ・ハルキン(Key)という、この系統のファンにはたまらないラインナップの新バンド「SYNFONIA」を結成し、2011年にアルバムをリリースしている。
EPISODE (エピソード) (5th/1996)
最盛期(?)のラインナップとなって1枚目の5th。素晴らしいメロスピチューンが並ぶ傑作。壮絶なギターとキーボードのバトルは聴きごたえ十分。ドラミングも非常にテクニカル。安定した技術をもったメンバーで、サウンドも良い。速いだけでなく、しっかりとメロディも練られており、良い歌メロも多い。次回作と並び、メロスピファン必聴の名盤。
Father Time (ファザー・タイム)
非常にフックがあり、耳に残るギターのリフがイントロから炸裂するメロスピナンバー。サビのコーラスも心地良く響く。1曲目からハマる。シングルカットされた。
Will The Sun Rise (ウィル・ザ・サン・ライズ)
スピード感溢れるナンバー。途中のクラシカルな間奏がカッコ良い。こちらもシングルカットされた1曲。
Episode (エピソード)
幻想的な雰囲気のイントロから始まるインストゥルメンタル。
Speed Of Light (スピード・オブ・ライト)
テクニカルなプレイが光るメロスピナンバー。サビのコーラスはフックがあり耳に残る。メロスピ好きにはたまらない1曲。
Stratosphere (ストラトスフィア)
超絶技巧のイントロから始まるインスト。中盤で曲調がスローになり静かなムードになるが、また序盤のテクニカルなスピードメタルに戻る。
Tomorrow (トゥモロウ)
アップテンポのメタルチューン。
Forever (フォーエヴァー)
静かなスローテンポのナンバー。アコースティックギターが響く悲しげな雰囲気。
VISIONS (ヴィジョンズ) (6th/1997)
メロスピの名盤カタログにはほぼ確実に名を連ねる6th。前作の流れを継承しながら、クラシカルな荘厳な雰囲気も増した内容。メロスピファンは必聴の1枚。余談だが、BURRN!誌上のレビューで評価が低めだったことが、心ないファンからティモ・トルキに伝わり激怒したというエピソードも・・・。レビューはあくまで個人の主観が入るので仕方ないことなのだが。(当サイトのレビューもあくまで「参考」でお願いいたします。)
Black Diamond (ブラック・ダイアモンド)
キーボード(ストリングス)がイントロから荘厳なムードを作り上げているメロスピナンバー。歌メロも良い。ソロのバトルも壮絶。PVも制作された。シングルカットもされ、彼らの代表曲の一つとなった。
The Kiss Of Judas (ザ・キッス・オブ・ジューダス)
スローテンポの曲。クワイアが流れ、壮大な雰囲気のメタルチューン。シングルカットされた。
Forever Free (フォーエヴァー・フリー)
イントロのリフが印象的なスピードメタル。サビの前でテンポアップして激しさが増す展開がカッコ良い。サビは歌メロが良く、高揚感がある。相変わらずソロも凄い。
Legions (リージョンズ)
ヘヴィでスピード感のあるリフが特徴のイントロから◎。サビは高揚感があるコーラスで耳に残る。
Holy Light (ホーリー・ライト)
テクニカルでスピーディなインスト。途中で寂しげで静かなメロディが流れる部分があり、またスピードアップするという展開。キーボードの存在感が非常に大きい。エンディングはスパっと終わり、次の曲(Paradise)の歌に入るという流れはなかなか良い。F1グランプリの中継の中でスターティンググリッド紹介の曲として使われたことも(2002年)。
Paradise (パラダイス)
ギターがバックでリフを刻むなか、静かに歌いだすイントロが印象的。サビがとてもキャッチーで歌メロが良い。アップテンポのメタルチューン。
Visions (ヴィジョンズ)
アルバムタイトルトラック。スローテンポで静かな部分もあれば変調してスピーディなメタルになる部分もある。10分を超える曲だが、展開が激しいため、そこまで長さを感じない。
INFINITE (インフィニット) (8th/2000)

通算8枚目のアルバム。アルバムタイトルの意味と合わせて、アルバムジャケットの8と無限大のマークが引っかかっている。 内容はキャッチーで聴きやすいスピードチューンが多いが、長編の曲もあるなど、今までの路線を継承している。VISIONSの系統のメロスピファンはこのアルバムまでは必聴だろう。ジャケットのアートワークは色々考えさせられる奥深さがあり、とても美しい。個人的にHM/HRにハマり始めた時期に買ったアルバム(1枚目かも)なので思い入れがある。
1-Hunting High And Low (ハンティング・ハイ・アンド・ロウ)
シングルカットされPVも制作されたキャッチーなメロスピチューン。イントロからキーボード全開。サビは高揚感があって盛り上がり、歌メロも非常にフックがあり耳によく残る。1曲目に相応しい。ライヴで選曲されることも多く、代表曲の一つ。
2-Millennium (ミレニアム)
スピード感満点の1曲。バスドラム(ツーバス?)ドコドコというのが印象に残る。歌メロも良く、サビのコーラスも盛り上がる。この曲でこのアルバムを買うことを決めた。個人的に超オススメ。
3-Mother Gaia (マザー・ガイア)
8分を超える大作。ピアノのメロディに乗せてスローテンポで非常に静かな歌で始まる。中盤で曲調が変わるが、全体として落ち着いたムードの1曲。
4-Phoenix (フェニックス)
ギターから入り、途中からキーボードとのユニゾンになるイントロからカッコ良いスピードナンバー。サビの前がまた良い。ソロのバトルも聴き逃せない。
5-Glory Of The World (グローリー・オブ・ザ・ワールド)
イントロのギターのリフがなかなかカッコ良い。そこに入ってくるキーボードも◎。歌メロも非常に良い疾走曲。ソロも必聴。キーボードの活躍度が一段と大きい。
6-A Million Light Years Away (ア・ミリオン・ライト・イヤーズ・アウェイ)
シングルカットされたスロー〜ミドルテンポのメロディアスなナンバー。最初からキーボード前面に出ている爽快なサウンドが特徴。
7-Freedom (フリーダム)
明る過ぎるくらいに明るいムードのキーボードメロディながら、ツーバスが響くスピードメタルナンバー。サビの歌メロは高揚感があって盛り上がる。弾きまくりのソロも当然ながらカッコ良い。
8-Infinity (インフィニティ)
アルバムタイトル・・・とは若干違うが、アルバムの主題とも言える9分を超える大作。クワイアも使用した壮大な雰囲気で始まるミドルテンポのナンバー。変化が多い構成で9分という長さはあまり感じない。邦画「スパイ・ゾルゲ」に使用された。
9-Celestial Dream (セレスチャル・ドリーム)
約2分半の短い曲。アコースティックギターのサウンドが特徴で、オーケストラも起用した壮大で美しいスローナンバー。
10-What Can I Say ? (ホワット・キャン・アイ・セイ?)
日本盤ボーナストラック。スローテンポで静かな落ち着いた雰囲気の1曲。
ELEMENTS PART 1 (エレメンツ パート1) (9th/2003)
本来パート2との2枚組の予定だった9th。同年にパート2もリリースされた。火、水、風、土というテーマがあり、このパート1では火と水がテーマ。メロスピナンバーは少なく、長尺の曲が増え、プログレのようなテクニカルな内容となっている。メロディ、歌メロが弱い印象。
1-Eagle Heart (イーグル・ハート)
彼ららしいスピードナンバー。高揚感があり、サビもキャッチー。キーボードの活躍度も大きい。
2-Soul Of A Vagabond (ソウル・オブ・ア・ヴァガボンド)
ヘヴィなリフから始まるスローテンポの曲。壮大なムード。7分を超える長尺。
3-Find Your Own Voice (ファインド・ユア・オウン・ヴォイス)
荘厳なイントロから始まるメロスピチューン。キーボードソロは弾きまくっている。歌メロはイマイチ。
4-Fantasia (ファンタジア)
ヘヴィなリフにキーボードの音色が良いコントラストになっている。変調が多く、スローな部分とスピーディな部分がある。10分近い長尺の曲だが、そこまで長くは感じない。
5-Learning To Fly (ラーニング・トゥ・フライ)
スピードメタルナンバー。キーボード弾きまくりが良い。
6-Papillon (パピヨン)
スローテンポの静かな曲。独特の世界観が広がる。7分と長めの曲。
7-Stratofortress (ストラトフォートレス)
スピード感溢れるインストゥルメンタル。テクニカルなギター、キーボードにはもう驚かない。良い意味で。
8-Elements (エレメンツ)
12分という長い曲。スロー〜ミドルテンポのヘヴィなナンバー。クワイアも響く壮大なスケール。
9-A Drop In The Ocean (ア・ドロップ・イン・ジ・オーシャン)
静かなイントロのしっとりとした雰囲気の曲。
10-Into Deep Blue (イントゥ・ザ・ディープ・ブルー)
日本盤ボーナストラック。スローテンポで怪しいムードの1曲。。